いじめで僕は成長できた。

いじめがあったから今の僕があるんだ。

ヤバイサークルへの勧誘のコツ

満員電車が嫌いだ。

 

東京の電車は、朝の7~9時のあいだ、通勤ラッシュで乗車率は100%をゆうに超える。

 

だから、1限の授業で早く通学しなきゃいけないときは、通勤ラッシュの時間帯を避けて、電車に乗る。

 

早く学校に着いて、誰もいない教室で作業をする。

『勉強』ではない、『作業』だ。

自慢ではないが、大学に2年間通っていて、勉強したのは試験の3日前だけだ。

総勉強時間は2週間にも満たないかも。

 

今日の作業は絵コンテ制作。

僕が現在手掛けているCM制作のアイデアを可視化する画像を作っている。

 

そんな作業中、3人組が教室に入ってきて、ビラ配りを始めた。

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もうめっちゃ怪しいビラ。

学生運動とかいうやつか?ヤバイサークルか?

彼らは、各席に1枚ずつ合計約150枚ほど置いて出て行った。

 

1歩目で世界平和を考え、2歩目で広告について考えてしまう僕だ。

この宣伝方法はいかなるものか。

面白い。考察してみよう。

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まず、「ビラ配り 机」で検索すると、

第23回<ビラ配りは犯罪か?>

こんな、記事があった。

 

そうか、ビラ配りは場所によっては犯罪なのか。

じゃあ、今回は犯罪にあたるのか。

これは大丈夫だろう。大学校内に入るのに許可なんていらない。

子どもから大人まで学生以外も入れる。実際に小さい子供や老人が校内にいることはしょっちゅうある。

ほとんど公園みたいなものだ。

だから、住居侵入罪には当たらないだろう。

 

でも、ビラ配りをするにあたって、大学という土地で行うので、土地を管理している大学の許可が必要なのは言うまでもない。

ここでは、彼らが大学から許可をとった前提で話す。

 

マーケティング的には大学はめちゃくちゃ良い。

大学は、

  1. 教室にいる人間のほとんどが18~22才の学生
  2. 誰でも校内に入れる

小中高だと、誰でも入れない。

駅前でビラ配りをすると、年齢が絞れない。

 

大学でビラ配りってハードルは低いし、効果も期待できる。

 

そして、大学生は時間を持て余している。

つまり、今回の広告はボランティアを募集しているので、暇つぶしを探している学生にとっては効果的なマーケティングではないか!

 

山本流のやり方

ビラを各席に置くやり方だと、前に座っていた人が捨てたビラに見えてしまう。

捨てられたビラからはマイナスな印象を受ける。

『この広告には興味がない』とビラを捨てた人の声なき口コミが、次の人に届くからだ。

 

くわえて『ヘイトスピーチ』や『レイシズム』の文言が書かれたビラを見た学生は、

ヤバイサークルかな

と思うに違いない。 

 

そこで、僕は『ヤバイサークル感』や『捨てられたビラ感』を出さずに宣伝するのが効果的だと考える。

 

そのためには、ビラを

  1. 黒板に貼る
  2. 各席に置くのではなく、各机に1箇所に束でまとめて置く

とよいだろう。

 

まず、1.のように、教授が板書で使う黒板に貼ることで、授業で扱った紙のように思わせる。

 

そして、2.のように、各席に配るのがめんどくさい教授が、各机に人数分置いているように見せ、学生に自分でとらなきゃいけないと思わせる。

 

あたかも教授が配ったように見せることで、怪しさをごまかすことが、よいだろう。

 

まとめ

今回怪しさ満点サークルがビラ配りに選んだ場所すごくよかったが、やり方はもう少し工夫できたようだ。

元いじめられっ子が挑戦するヒッチハイク完

ついに福岡を目の前にして、山口県の久松サービスエリアまで来た。

最後は関門海峡を船で渡りたいと思っていたので、

ヒッチハイクでの最終目的地は壇之浦パーキングエリア。

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 引用 : 広域マップ


ここまで、1台につき、1県またいできたので、

ここから壇之浦パーキングエリアまでは1台でたどり着けるだろう。

 

だけど、疲れ『ここまできたんだからもう明日でいいや』という妥協が足取りを止めてしまう。

 

それと、ここに来て、断られることが怖くなってきた。

だから、断られないよう、絶対に乗せてくれる1台をゆっくり狙う。こうすることで、休憩もとれる。

 

そして、ようやく見つけた1台の4人乗りの車。

40代後半の夫婦とその母親らしきおばあちゃんが乗っていた。

 

なんか優しそう。だから、この車に決めた。

そして、やっぱり優しかった。僕を壇之浦パーキングエリアまで運んでくれることになった。

 

運転席にご主人、助手席に奥さん、後部座席に僕とおばあちゃん。僕の前はご主人だ。

3人とも北九州市に住んでいて、この車は北九州の家に帰る車だった。車内で北九州の魅力を熱く語ってくれた。

 

もともと、ご主人が広島県の呉に仕事の用があって、そのついでに奥さんとおばあちゃんが大和ミュージアムに観光していたらしい。

あと、奥さんの声が今まで会ってきた人の中で1番キレイで透き通っていた。

僕の生い立ちや旅の経緯を話したところで、寝させてくれた。

 

起きた。

見ると、シートベルトによだれが垂れていた。

となりのおばあちゃんが気付いていたかどうか。静かで優しい人だったので、おそらくご夫婦に密告されることはないだろう。

安心だ。

 

しばらくして、大きな橋が見えてきた。

そして、橋を渡らず、横道にそれる。そこに壇之浦パーキングエリアがある。

辺りは真っ暗。

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壇之浦パーキングエリアから見える福岡県

 

本当に間一髪、高速道路生活を免れた。

もし、この車に断られていたり、

壇之浦パーキングエリアより手前で降りる車だったら、

もう1日サービスエリアで一晩を過ごすはめになっていたかもしれない。

 

このご夫婦からは本当に人の良さを感じた。彼らの子供になりたかった。

そして、壇之浦パーキングエリアでの別れ際、奥さんに千円札を握らされた。

もう目的地に着いたというのに。

旅の途中ならまだ分かるが、これが本当の「気持ち」というものなのか。

福岡まではもう少しだ。

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公共交通機関

壇之浦パーキングエリアからは徒歩で下道に降りられる。

歩いていくと、ほどなく海響館や下関の商店街が現れた。

その商店街に停まっていたタクシーのもとへ行く。ヒッチハイクはもうしない。

運転手にフェリー乗り場の場所を聞く。

 

最後は公共交通機関(船)で渡る。

ヒッチハイクなんてどうでもいい。海を渡るという感覚が欲しかった。

そして、お決まりのこれをやる。

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移動した距離1000km以上。

かかった時間、55時間30分

乗せてもらった車の数13台

ヒッチハイクに協力してくれた人の数22人

 

僕は福岡にたどり着くことができた。

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明日は何をするんだっけ。

あ、そうだ。屋台のラーメンを食べるんだった。

その前に門司港でバナナのたたき売りを見るのもいいな。

そこから博多へは電車で行こうかな。

 

とりあえず3日ぶりの風呂に入ろう。

元いじめられっ子が挑戦するヒッチハイク5

いつかネタをフラれる恐怖160kmを指すメーターに心臓を握られていた。

しかも、160kmで走っているくせに大阪から岡山って思っている以上に遠い。

そして着いた『勝央サービスエリア』

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美肌機能で撮影。

 

ちょっと車の数は少ないが気にせずGO!!

70代後半ぐらいのおじいちゃんに乗せってもらって、

『真庭サービスエリア』

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そして1泊温泉旅行に向かう40代後半の夫婦

『せっかくヒッチハイカーを見つけたから』と、乗せてもらって、

『高梁サービスエリア』

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この『高梁サービスエリア』だが、位置的に車通りの少ない場所にある。

というのは、中国地方には、高速道路が北と南に1本ずつ通っていて、

その南北の高速道路をつなぐ連絡通路みたいな道に入ってしまったからだ。

 

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引用 : :::ハイウェイ交通情報:::

 

少ないチャンスに必死に食らいつき、70歳ぐらいのご夫婦に声をかけた。

ご主人が奥さんに『どうする?』と聞き、奥さんはなんとなく了承。

聞くと、ご主人は広島大学出身で、学生時代には2度、ヒッチハイクをしたことがあるらしい。

当時は、親指だけで捕まえられたとか。

今では、考えられない。

 

そして、経度的には戻ってしまうが、『吉備サービスエリア』に着いた。

 

『高梁サービスエリア』の後にみる『吉備サービスエリア』はまさに天国。

 

黄色、軽自動車からトレーラーまで、いろんな車の宝庫だ。

 

ここなら楽勝じゃんとナメてかかると、あえなく撃沈。なかなか乗せてもらえない。

 

ここで余談だが、僕は車に話しかけて断られたとき、深く深く頭を下げて『お礼』を言う。

ドライバーの気分を害したことと、貴重な時間を奪ってしまったことに対して、謝ると同時に、

少しでも僕の声に耳を傾けてくれたことに感謝する。

 

ありがとうございます!

 

あとは、断られたばつの悪さに対する「照れ隠し」もあるかも。お礼を言うと清々しく終われるから。

 

『吉備サービスエリア』でも全く同じことをしていた。

遠くからある車に狙いを定め、ドライバーが買い物を終え、車に戻って来るのを待つ。

そして、ドライバーがカギを開け、運転席に乗ったら、車めがけて猛ダッシュ!

『すみませーん。あの今ヒッチハイクしてて、福岡を目指してるんですけど…』

OKならそのまま乗り込み。ダメなら『ありがとうございます!』と言い、

エンジン音が鳴って車が動き出し、通り過ぎようとしたタイミングで深くお辞儀。90度くらい腰を曲げる。

 

回りからの目とか意識せずにこれをやっていたんだけど、

この習慣が役に立つときがきた。

いつもどおり、断られた車にお辞儀していると、この一連の様子を見ていた作業服のおじさんが話しかけてきた。

おじさん『どこまで行きよん?』

僕『福岡です!』

おじさん『じゃったら、「小谷サービスエリア」まで行くけぇ、乗りんさい』

 

断られても、感謝の姿勢を見せていたのが、好印象だったらしい。

 

車に乗って、そのおじさんと話していると、

おじさんの親戚が僕の地元に住んでいるとか。

久しぶりに聞く広島弁に親近感をおぼえながら、『小谷サービスエリア』に着く。

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ここで、人生初のメロンパンアイスとCREMIA(クレミア)を食べたが、マジでうまい。

談合坂サービスエリアで食べた小仏焼とは大違い。

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本シリーズ唯一、2度目の登場の小仏焼。

 

そして、東広島は僕の地元である。

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地元じゃなくても食べられるスイーツに舌鼓を打った後はヒッチハイク

目的地の福岡まであともう少し。

話しかけたのは、60代のおじいちゃん。

山口県の久松サービスエリアに向かうらしい。

乗せてほしいとお願いしたところ、快諾してくれた。

 

外国人をホームステイさせてあげたり、気のいいおじいちゃん。

 

『山口のおじさん』というブログもやっているので、このブログで宣伝しときます。

ameblo.jp

最近の更新は2013年5…2013年だ。

 

途中、宮島サービスエリアで休憩して、山口県の久松サービスエリアまで連れてきてもらった。

 

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時刻は夕方の5時。次の車がラストアタックになるだろう。

早く話しかけなければ。でも、疲れと十分なほどの達成感が腰を重くさせる。

福岡はもうすぐそこ。

着くのは今日か、

明日か。

元いじめられっ子が挑戦するヒッチハイク4

今回はヒッチハイクの最中に母の怒号が飛んでくるところからです。

前回は記事はこちら

www.ijime.site

 

僕『もしもしー!どした…』

『あんた、なんしょんねー!』

僕『別に何もしてないよ』

『別にじゃないわいねー!』

僕『なにが?』

『あんた今ヒッチハイクしよるじゃろ』

僕『なんで知っとん?』

『〇〇君のお母さんが教えてくれた』

 

僕は、このヒッチハイクの動向をFacebookに投稿していました。

www.facebook.com

この投稿を友達のお母さんがシェアし、僕の母のタイムラインに表示されてしまったのです。

 

僕『でも、しょうがないじゃん!学校に行きたくないんじゃもん!』

 

僕は、それから「中国語の授業に友達がいないこと」

だから、「学校に行きたくないこと」を母に泣きながら話しました。

 

そして、母も泣きながら僕に聞きます。

母『授業は受けんでいいん?』『単位は大丈夫なん?』『卒業できるん?』

どれもこれも大丈夫な訳がありません。正直、大学を辞めようと思っていました。

 

僕『じゃあ、滋賀まで来たのに帰れって言うん?』

ここで、母は僕の予想を裏切ります。

 

『ここまで来たんじゃけん、とりあえず、福岡までは行きんさい。』

 

滋賀県の南端、大津サービスエリアの2階の一角で、1人の男が母からの電話で泣いていました。

 

泣きじゃくったので、目は腫れています。

明らかにさっき泣いたのが分かる腫れた目の男が、車に話しかけていきます。

ここまでで分かったことなのですが、社用車で来ているサラリーマンは乗せてくれません。

だから、プライベートで来ている人か、遠くに向かう確率が高いトラックを狙います。

そして、1台の大型トラックに乗せてもらうことになりました。

 

6台目

ドライバーは30代半ばぐらいの背の低い太ったお兄さん。金髪混じりの髪を後ろで1つにまとめていたのが印象的でした。

 

『勇気いるやろ、ヒッチハイク。やから、乗したんねん』

『カップルも乗さすけど、腹立つなぁ』

『大型トラックって運転席の位置が高いやろ?隣の車の女の谷間が見えんねん。』

 

映画、見たことないけど、トラック野郎みたいな人でした。

 

(敬意を称して)トラック野郎に吹田サービスエリア(大阪府)まで連れてってもらい

ました。

そしてこの大阪で優しい町だなと感じさせられた出来事がありました。

岡山方面と書いた画用紙を持って、お土産屋の前で立っていると、1組の家族に会いました。

阪神のユニフォームを着た主人が僕に話しかけます。

『ごめんなぁ。岡山は行かんねん。西宮名塩なら行くんやけどなぁ。』

そう言って、赤ちゃんを抱っこした奥さんと店の中に入っていきました。

しばらくして中から出てきた旦那さんは、外の自販機でコーヒーを買いました。

それを手にして、

『はい、これ』

 と僕にそのコーヒーをくれました。

僕がこの人に何か恩を売った訳ではないし、そもそも今日初めて会った人です。

なんでそこまでできるんだ。

新鮮な気持ちを覚えました。

義理人情の町、大阪を感じたところで、夕方に差し掛かっていました。

体力的にも次の車で今日は終わりだ。

そして、1台のセダンに話しかけました。

 

7代目

運転席には30代前半ぐらいのノリのいいお兄さん。

助手席には僕と同年代の男の子が乗っています。

 

僕『岡山方面に行きたいんですけど…』

お兄さん『岡山かぁ、明日の朝なら「勝央サービスエリア」に行くんやけどなぁ。』

僕『大丈夫です!お願いします!』

お兄さん『どうする?乗せる?』

男の子『乗せましょ、面白いし』

お兄さん『せやったら、今日は「泉大津パーキングエリア」に降ろして明日の朝迎えに行くから、それでもええ?』

僕『はい!よろしくお願いします!』

 

そのときは「泉大津SA」の位置がよく分からず了承したのですが、実質岡山から遠ざかることになります。

しかし、必要なら体も売る覚悟の僕は、もう東に引き返さないのであればどこでもOKです。

ハイウェイで大阪のオフィス街を通り抜けます。

東京が全てだった僕は、大阪の街の規模に驚きます。出身は広島県ですけどね、ええ。

 

お兄さん『明日はなんかおもろいネタやってもらおうかな。フフフフフフフ』

 

男の子『ムチャぶり(笑)いいっすねぇ!』

 

師匠と弟子の関係みたいでした。

そして、パーキングエリアなのかなんだか分からないビルみたいな建物の『泉大津パーキングエリア』に連れて来られ、

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引用 : 泉大津パーキングエリア(海側)4号湾岸線(北行)|阪神高速道路株式会社 ドライバーズサイト

3人で少し建物の中を歩き、

明日の朝7時に駐車場で待ち合わせすることにして、一旦別れました。

もしかしたら、明日待ち合わせの場所に来ないんじゃないかと思うこともありましたが、それならそれで違う車を見つければいいやと軽い気持ちでいました。

そして、休憩スペース備え付けのコンセントでスマホの充電をし、定食屋で食事を済ませると、

することがなかったので、円形のソファを寝床に、リュックを枕にしてその日はすぐに寝ました。

そして、朝4時ぐらいに起き、建物内をうろちょろしたり歯磨きを済ませて、駐車場で1台のセダンを待ちます。

まだ待ち合わせの時間にもなっていないのに、予定の時刻に迫るだけで、

やっぱり来ないんじゃないか

という思いが強くなります。

しかし、約束通り昨日のセダンは現れました。とりあえず、車に乗り込みます。

でも、まだ安心はできません。

なぜなら『おもろい』ネタをやらされる可能性があるからです。

念のため、昨日パーキングエリアでそのときのネタを考えてきました。

それは僕の十八番ネタ。

アナと雪の女王』に登場するトナカイと大男のデュエットソング。

聞くところでは、高校の文化祭で披露し、600~700人を凍てつかせたという、僕の決め球。

いつフられるんだとビクビクしていると、

本当の恐怖はやってきました。

 

メーターが160kmオーバーです。

 

ビュンビュン走って、バンバン他の車を追い抜かしてました。

 

このときばかりは、マジで父と母へスマホのメモ機能で遺書を書きました。

父さん、母さん今までありがとう。

これを読んでいるということは

僕はヒッチハイクで死んだのでsh…

 

続く。

元いじめられっ子が挑戦するヒッチハイク3

谷村PAで静岡方面に向かう車を探すヒッチハイカー。

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引用 : https://sapa.c-nexco.co.jp/search/map_all

 『中央道 富士吉田線』東名高速道路につながっていないので、谷村PAからは直接、静岡県には行けない。

例えて言うなら、

パンケーキが焼きあがったところで、

ホットケーキミックスと牛乳の分量を間違えたからやり直したいと、

焼きあがったパンケーキをミキサーにかけてミックスと牛乳に戻そうとする料理人。

 

僕が、不可逆』という言葉をちょうど知らない頃だ。

 

これまでのお話はこちら

www.ijime.site

 

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谷村PAからは長野方面に向かう中央自動車道しか進めない。

それでも、静岡方面に向かおうとしていると、

60代ぐらいの釣りに向かうドライバーが

『あれ、おかしいなぁ。ここからは静岡方面に行けないはずなんだけどなぁ』

その時はこの人の言っていることが理解できなかった。

 

高速道路って全部つながってるんじゃないの?

 

どうしようもないアホだ。

ヒッチハイクの教科書1ページ目である地図を読もうとしない。

『でっかい道路と高速道路には、いろんな場所に向かう人がいるはずだ!』

ジャンプの主人公になれるかもしれない。

 

それでも、地図を読まずに車に話しかけていく。

大型トラックにも話しかける。

断られる。

へこんでるヒマはないので、次の車に話しかけようとすると、さっきの大型トラックのドライバーから話しかけられた。

『ここからは静岡に行く車はいねぇぞ。』

え?でも高速道路は全部つながってるんじゃ…。

続けざまに『静岡の次はどこに向かうんだ?』

『名古屋方面です!』

バカだけど、威勢だけはいい。

ドライバー『じゃあ乗れ』

 

4台目

この旅で一番長距離を乗せてくれたドライバーだった。40代後半ぐらいのおじさん。

 

おじさん『目的地はどこなんだ?』

 

僕『福岡です!屋台のラーメンが食べたくて!』

 

『お前、アホか!こういう時は熊本の震災のボランティアに向かうとかって答えんだ。善意で乗せてくれるドライバーさんがなんでお前の屋台のラーメンのために苦労しなきゃなんねぇんだ。ウソも方便だ。

 

厳しい言葉を優しい口ぶりで話す人だった。

 

途中サンドイッチとコーヒーをご馳走になり、富士の樹海を抜ける。

僕の記憶はそこまでだ。これから長距離を運転しなきゃならない運転手の横で寝てしまった。

 

起きた。

『すみません。寝てしまって…。』

『あぁ、いいよ。疲れてるんだろうなと思って。』

この時は何も思わなかったが、今になって考えると、非常に無礼な行為だ。

 

それから渋滞に引っかかって、一度下道に降りたり、

乗せてもらったのは早朝5時だったけど、時刻は午前11時になろうとしていた。

 

そのおじさんは、収容台数が多いという理由で刈谷PAに降ろしてくれた。

パーキングエリアなのに、歩いて入ることができ、しかも観覧車まである。

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もはやテーマパークと言っても遜色はない。テーマパーキングエリア…。口がすべった、すまない。

 

ここで人生初の味噌カツを堪能し、昨日の今を思い浮かべる。

乗せてもらうのに8時間かかったこと。歩く途中すごくキレイな女性を見かけたこと。

談合坂SAで話しかけてきた店員がめちゃくちゃ可愛かったこと。

人って24時間で東京から名古屋まで移動できるんだぁ。

新幹線で移動してしまえば、それまでかもしれないが、画用紙と勇気だけでここまで来れることに感動した。

 

しかし、ここはまだ通過点だ。目的地までの1/3の距離しか進んでない。

駐車場の出口で画用紙をかかげて、左右にフリフリ。回りの人からの視線やドライバーの無視はもはや気にならなくなった。

そして、4,5台目で軽自動車を捕まえた。

葬式帰りの滋賀県に向かう、喪服の女性2人組だった。

 

僕『大津サービスエリアに行きたいんです!』

 

喪服女性1『私達、大津で降りるから、その1コ手前の草津サービスエリア」までしか行きませんよ?』

 

僕『大丈夫です!お願いします!なんだったら次のサービスエリアまででいいんで!』

 

喪服女性1『どうする?』喪服女性2『いいわよ』

 

5台目

運転席と助手席に喪服の女性。後部座席に僕。

女性は2人とも40歳ぐらいだろうか。

僕の目的地やどこから来たのか、生い立ちを一通り話した後、

僕に気をつかって寝てていいと言ってくれた。

 

なんか上手くいってる。

俺、ヒッチハイクしてる!

 

そんなことを思いながら、車の窓から外を眺めてた。

そして、寝た。

起きた。

感覚的ではあるが、だいぶ進んだらしい。

次は草津サービスエリアだったよなと標識を見ると、そこには『大津サービスエリア』の文字があった。

一瞬の混乱の後、

 

『ありがとうございます!』

 

女性1『いえいえ笑笑』

 

完全に善意だった。善意でしかなかった。

葬式ムード漂う中、変にテンションが高い青年を乗せてくれた上に、道中は寝ていいと言ってくれ、

自分達が下りるインターチェンジを通り過ぎて、変なテンション男の望みの場所へと連れてってくれた。

初めて来た土地で、これ以上ない施しを頂いた。

感謝しかない。

 

母からの電話

大津サービスエリアからは琵琶湖を眺望できる。

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後光まで差してきた。

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2階で琵琶湖を眺めながら少し休んでいると、電話が鳴った。

母の名前だった。

え?と思ったが、といあえず電話に出てみる。

 

僕『もしもしー!どした…』

母『あんた、なんしょんねー!』

 

次回に続く。

机いっぱいに糊を塗りたくられる。高校いじめ体験

高校時代いじめ体験シリーズです。

筆者と高身長イケメンキラキラネーム(以下、カスと呼ぶ)の席の配置は前後ろ。

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カスにとっては、振り返ればオモチャがあり、しかも教卓から死角となる、絶好のプレイルームでありました。

 

この日もカスは、黒板の方向とは逆、僕の方へ向いていました。

そして、いつものペンドラムを僕の机でやります。

ペンドラムとは平らな面の上でペンを叩き、まるでドラムのように奏でるものです。

 

デン、デン、カチャ、カッ、デン、デン、カチャ、カッ

 

それやるのはいいが自分の机でやってくれ。

クラスの視線が集まってしょうがない。

 

しかし、彼はペンドラムに飽きてしまった。

ふー。よかったよかった。

 ホッと一安心したのもつかの間、地獄の始まりです。

僕はカスのぶっ飛び度をナメていました。

 

彼は僕の筆箱からアラビックヤマトを取り出し、

『ノリだー!アハハ。あは、あははは』

 

ノリだねー。

 

彼はキャップを取り外しました。

まさか!おい

そうです。そのまさかです。

彼は僕の机にノリを塗りはじめました。

声が出ませんでした。

 

いじめる側にもいじめる理由があります。

1つ目は、回りの空気を読んだため、いじめてしまうケース。

学校生活を送る上でグループ行動は欠かせません。そのグループに属するメンバーはあ

る程度、共通項を持ってなければグループは成り立ちません。その共通項が『○○さんの

ことが嫌い』だとすれば、イジメにつながります。

 

2つ目は、イジメの主導者がキチガイなため、いじめてしまうケース。

このキチガイどもに常識は通じません。

それどころか、キチガイどもの常識をこちらに押し付けてきます。

その常識の中では、イジメは合法なのです。

現実世界では、器物損壊罪、傷害罪、果ては殺人罪…。これは本当に許せない。

しかし、あいつらの常識の中ではあくまで無罪なのです。

カスは2つ目のケースです。

ノリを塗りながら奇声をあげてます。

※カスは「しゃべりながら、ボリュームを上げ、語尾で叫ぶという癖や単純に『ぁぁあ

ああー!』と叫ぶ癖」があります。

そして、ノリは次第に渇き、液体から固体となります。

『やまもとぉー!このノリが渇いて、ペリペリと剥がす感

覚がオモシロイんだよねー!!』

 

知らない。そんな感覚、味わったことない。

頼むから、自分の机でやってくれ。

その後、彼は何度も何度も僕の机にノリを塗っては剥がし、塗っては剥がしを繰り返し

ました。

 

世間にはよく分からない人がたくさんいる

このキチガイに遭遇する確率はかなり低い。

僕みたいに身の回りにこのキチガイが発生してしまった人は気の毒だ。

 

でも、僕なりに編み出した良い対策がある。

それは無視だ。

こいつらに遊ばれて、良いリアクションをしてはいけない。

例えば、嬉しくもないのに嬉しい素振りをしたり、楽しくもないのに楽しい素振りを見せたり。 

 

こいつらがキチガイだということは、あなただけではない、みんなが思ってることだ。

あなたが勇気を振り絞って、無視すれば、他の人が無理にキチガイに同調して、

あなたの口を割ろうとはしない。

 

 偶発的な不協和音はとにかく無視が一番だ

元いじめられっ子が挑戦するヒッチハイク2

1台目

ついに人生で初めてヒッチハイクに成功し、古いセダンに乗った。

前回の内容はこちら

www.ijime.site

 ドライバーは70歳ぐらいのダンディーなおじいさん。f:id:yamamotosyouya:20171106230550j:plain

ありがとうございます!ほんとありがとうございます!助かりました!全然捕まらなくて。』

 

おじいさん『行き先は?』

 

『福岡です!屋台のラーメンが食べたくて!』

 

ここで初心者ヒッチハイカーあるあるなのですが、

聞かれてもないことをベラベラしゃべってしまいます。

 

おじいさんは、府中に向かうところでした。

おじいさんは『じゃあインターまで連れてってやる。』といって、

府中から少し遠い国立府中インターチェンジまで連れて行ってくれることになりました。

 

僕はせっかく乗せてくれたおじいさんにお礼がしたくて、でもあげられる物なんて無

かったので、

せめて、おじいさんを楽しませてあげようと車内トークをせいいっぱい頑張りました。

しかし、むなしくも奮いませんでした。

 

”ごめんなさい。僕はあなたに助けてもらったけど、僕はあなたの役に立ちませんでし

た。”

 

そう思いながら、国立インターに着いて、車を降り、

おじいさんは初めてヒッチハイカーを乗せて、よっぽど珍しかったのか、

ガラケーで、僕が『福岡まで』と書かれた画用紙を持っている姿を写真におさめました。

こんなもんでいいのならと、僕は全力の笑顔とポージングを決めます。

 

そして、おじいさんは運転席に戻り、クラクションを鳴らしました。

僕は人生で一番、頭を下げました。車が通り過ぎるまで。

すると、通り過ぎようとしていた車が止まり、助手席の窓から手が伸びます。

『これお守り』

僕の手に握らされたのは、1万円札でした。

そして、僕はこんな感情を抱きました。

 

ヒッチハイク儲かるな。』

 

2台目

ヒッチハイクビジネスでプラス1万円の収益をたたき出した駆け出しヒッチハイカーは、

インターチェンジに向かって全力疾走していました。

『俺の人生が変わるー!』

本当に声に出ていました。

その時の自分を写真におさめてあります。

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☆ぶれぶれで高揚感を演出しております☆

 

そして、インターチェンジの手前で

表に『福岡まで』、裏に『インター乗りたい』

と書いた画用紙を信号待ちの車に見せます。

この時のアドレナリン分泌量のすさまじさは簡単に言うと

『ヒッチハイ』ランナーズハイ的な)

・・・。

 

そして、1時間程、画用紙を頭上で振り続けて

1台の大型トラックの運転手が助手席のドアを開けてくれました。

人生で2回目のヒッチハイク成功です。

山梨から食品を運んでいる方でした。

 

そして、高速道路に突入!

 

ここから僕のヒッチハイク旅もハイウェイに乗ります!

山梨県談合坂サービスエリアに降ろして頂き、

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談合坂SA名物『小仏焼』を食べ(あまりおいしくなかった)、

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休憩していると、

二人の若いの店員さんに話しかけられた。

画用紙を持った上下ジャージの僕が気になったのだろう。

 

僕は東京からスタートしたこと、乗せてもらうまでに8時間かかったこと、福岡を目指

していることを話した。

すると、ある50代後半ぐらいの小太りのじじいを紹介してきた。

この男どうやら、長距離トラックの運転手らしく、西日本方面に向かうっぽいのだ。

 

僕は乗せてほしいとお願いした。

断られた。(紹介してきたのに)

やはり、事故を起こしては責任がとれないらしい。

 

しかたないか、と席に座って、休んでいると、

『さっきは乗せてもくれないドライバーを紹介してしまって申し訳ない』

と、の店員が厨房からとってきたメロンソーダを僕にくれた。

 

僕は出発することにした。

 

3台目

何台か話かけてみる。つもりで1台目に話しかけると1発OK!!

 

小坂大魔王似のスポーツトレーナーの人だった。

山梨の湖でパドルアップサーフィンを教えているらしい。

車内には仕事仲間が2人寝ていた。

 

ここでも、東京からスタートしたこと、乗せてもらうまでに8時間かかったこと、福岡

を目指していることを話した。

 

そして、降ろされたのが『谷村PA』。

通称「あかずの間」

まず、夜中の2時なのもあって、車通りが少ない。

 

僕はここで「静岡方面に行きたいんですけど」とお願いするが、みんな行き先が違う。

気付けば、辺りは明るくなり始めた。

時刻は午前5時。

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引用 : https://sapa.c-nexco.co.jp/search/map_all

赤いが『谷村PA

青い●が高速道路に乗ったインターチェンジ

ご覧の通り、谷村PAがある『中央道 富士吉田線』は静岡県を通る『東名高速道路』に

つながっていない。

こりゃ、お目当てのドライバーさんが見つかる訳もない!

 

それでも、『いつかは静岡方面に向かうドライバーさんが見つかる!』と勘違いしたままのアンポンタン山本翔也。

 

果たして、こいつは間違いに気付くのか。

次回に続く。